ウォーク・ザ・ライン 君につづく道のネタバレあらすじとラスト結末

洋画

エルヴィス・プレスリーに代表されるロカビリーの黄金時代。栄光の頂点でドラッグによって挫折し、奇跡のカムバックを遂げたアーティスト、ジョニー・キャッシュ。

10数年にわたってすれ違いを繰り返しながらも、全てを包み込む温かさで彼を導いたジューン・カーター。

劇中の歌は、2人の俳優がすべて歌い上げています。

これは真実の愛の物語です。

スポンサーリンク

ウォーク・ザ・ライン 君につづく道のネタバレあらすじ

1968年、フォルサム州立刑務所では、観客が手拍子足拍子で、ジョニー・キャッシュ(ホアキン・フェニックス)の出番を待っています。

ジョニーはというと、作業場の電動ノコギリを見つめ、子どもの頃の記憶に遡っていきます。

1944年、アーカンソー州ダイエス。綿花を摘んで生計を立てるも貧しい暮らしの親子。酒に溺れる父(ロバート・パトリック)と歌で家族を癒やす優しい母、そして牧師になって人々を助けるんだと語る大好きな兄。仲のよい兄弟でした。

ある日、兄は電動ノコギリの事故で、突然神に召されます。悲しみに暮れるジョニーに、「悪魔はよい方の子を奪った」と父は言い放ちました。その言葉によって心の傷はさらに深くえぐられました(自分が死ねばよかったんだと思いました)。

1952年。空軍に入隊しドイツに赴任します。2年で除隊し、初恋のヴィヴィアン(ジニファー・グッドウィン)と結婚し、メンフィスに落ち着きます。慣れないセールスの仕事はうまくいかず、家賃も滞るような暮らしで、妻との口論も絶えません。唯一の楽しみは、友人と組んだゴスペルバンドで演奏することでした(妻は理解してくれませんでした)。

近所のサン・レコードに飛び込みで強引にオーディションをしてもらいました。「ゴスペルは時代遅れなんだ」と、「君の全てがわかる、君の心から湧き出す曲を歌うんだ。そういう曲が人々を救う」と言われ、空軍時代に作曲した歌を熱唱し、認められ、プロのミュージシャンとしての第一歩を踏み出せることになりました(バンド名は”ジョニー・キャッシュとテネシー2”です)。

同じレコード会社に所属するジェリー・リー・ルイスやエルヴィス・プレスリーらと全米中を旅します。

そこで、子どもの頃からラジオで聴いて憧れていたジューン・カーター(リース・ウィザースプーン)と出会いました。お互いの家族の話をし、久しぶりの兄の話題に癒やされたジョニーは、ジューンに運命を感じます。

その後、ジューンもツアーに参加し、あちこちで歓迎を受け、人気は過熱し、女性は思うままになりました。ヴィヴィアンは夢の家や車を手に入れましたが、ジョニーに家に居てほしがりました(いまのジョニーには無理な話です)。

ウエストバージニアでのコンサートの際、離婚した前夫とのデュエットソングを歌うように無理強いしたことから、「私にかわまないで!」とジューンを怒らせてしまい、ジョニーは酒やドラッグで荒れるようになっていきます。

そして1964年に2人が再会するまでの間にジューンは再婚し、ジョニーはレコード会社を移籍し100万ドルの契約金を手に入れていました。さらなる豪邸を購入し、贅沢な暮らしを送っていましたが、ヴィヴィアンとの仲は修復されす、ますますドラッグに逃避していました。

再会できて本心は嬉しいのについ毒づいてしまいますが、また一緒にツアーに出たいことは伝えられました。夫の気持ちに気づいているヴィヴィアンは「私の子どもたちから離れて」とジューンにきつい言葉をぶつけます。

1965年。ラスベガスのショーで2人の息はぴったりです。成功の余韻から、その晩ついに2人は結ばれました。しかしジューンはそのまま関係を続けていくつもりはないと拒み、ジョニーはドラッグを過剰に摂取し、ステージ上で倒れ病院へ。その後のツアーはキャンセルになりました。

ドラッグに溺れていきます。ギターの中に覚醒剤を隠して逮捕されるというスキャンダルから、キャリアも家族も失う羽目になりました。

ただジューンに会いたい一心で「結婚しよう」と訪ねていきます(そのころジューンは二度目の離婚をし、両親と暮らしていました)。

山中に家を買い、ドラッグはもう止めたと嘘をつき、感謝祭に自分の両親とジューンの家族を招待します。ここで父とようやく向き合います。ここまで一度も自分を認めてくれない父、子どもの頃から見放されていると感じていた父、やはりわかり合うことはできませんでした。

「俺を忘れてくれ」と言うジョニーに、「自分自身を愛するのよ」と、ジューンは両親共々越してきて、ドラッグの禁断症状に苦しむジョニーを支えました。

「君は天使だ。」ジョニーは地獄から這い上がりました。

スポンサーリンク

ウォーク・ザ・ライン 君につづく道のラスト結末

ジョニーはファンレターを読んでいました。刑務所から届いたものが多数ありました。「あんたは俺たちの気持ちを歌ってくれている。」

フォルサム刑務所でライブアルバムのレコーディングをしたいと申し出るジョニー。時代は動いていて、いまやエレキギターが主流なんだしと会社は難色を示しますが、「気に入らなかったら捨ててくれ」と言い、1968年1月13日、フォルサム州立刑務所でライブが行われることになりました(冒頭のシーンです)。

ジューンと共にステージに立ち、渾身の力を振り絞って歌うジョニー。受刑者たちは熱狂します。このアルバムはビートルズを超えるヒットとなり、ロック界に新たな伝説が生まれました。ジョニーは見事、第一線にカムバックを果たしました。

このライブからひと月後、カナダでのコンサートのステージ上で、ジョニーはジューンにプロポーズします。「君に結婚を申し込むのは40回目だ。結婚すると言ってくれなきゃ俺は歌えない」とジョニーは真剣です。

出会いから10数年を経て、ようやくジューンからOKをもらうことができ、2人は同じ一本の道を歩き始めようとしていました。

それから35年、一緒に世界中を回りました。そして2003年にジューンが亡くなると、4ヶ月後にジョニーもあとを追いました。

スポンサーリンク

ウォーク・ザ・ライン 君につづく道の感想

一般的、常識的ではないこともありましたが、ジョニーの愛はまっしぐらで一心不乱なものでした。ここまで愛されるジューンにも愛される理由がありました。

全てを歌い上げた2人の俳優は、その愛をとても自然に演じきりました。

オスカーを手にしたのはリース・ウィザースプーンだけでしたが、ホアキン・フェニックスだってここで手にしていても納得でした。生まれてからずっと自分の身体の一部であったかのようにギターを抱えたジョニー・キャッシュ、そしてホアキン・フェニックス。ただ真似るのではなく、心の奥底から歌ったそうです。

 

 

 



洋画
スポンサーリンク
ムビドラくん
タイトルとURLをコピーしました